ehermesのブログ

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株、日銀の購入基準が生む「楽観」と「ゆがみ」  問われる緩和の「質」 :NQNスペシャル :マーケット :日本経済新聞

http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXNASFL160MH_16042013000000&df=1

 

今回の日銀の買い入れは規模が大きく、その専有率も常識はずれである。国債は長期の7割、リートも7割、バランスシートに占める国債の比率8割です。国債は先物市場が先導しているから不確実な部分はあるが、実物でこれだけ存在感があるのを無視するという訳にはいかないだろう。どちらにしろ日銀が関わった市場はある意味管理市場のようになるのではないか。問題はそれによりフリーになった資金がどう暴れるのか、運営されるのかということだ。リフレ派は資金が潤沢となり実物のインフレ期待が上昇するの考える。しかし、マネーストックに反映されることはなく、狭義な因果関係はない。しかし、現実の社会は実物経済が動いている。これはどういうことか。社会全体の人々の考えを推し量るのは難しいが、やはり為替と株が動いたのが大きい気がする。もし、安倍さんが主張しても市場が動かなかったらこれほどの広がりを持ってないと思う。社会は経済学者が思っているような合理性で動いているのではなく、極めて狭い限られた情報の中で、説得力を求めて、大人の理解を求めて動いているのだと思う。これを偽薬と切り捨てるのはいかがなものか。社会に対して狭義の因果関係を発見することは極めて重要だが、実務上は広い意味での関係性も軽視することはできない。

 

追伸 市場関係者がなぜアベノミックスを受け入れたのかは興味のある話題です。入ってくる情報を聞いてもリフレ派を信じている様子は微塵もありません。リフレ派を信じたわけではないのです。ま環境がヨーロッパ危機が一段落つき、アメリカ経済がまだテーマの中心にはなっていなかったことです。この環境が極めて重要であったのではないでしょうか。もし、ヨーロッパ危機が燃え上がっていれば、と考えると恐ろしくなります。市場というのは風が吹けば桶屋が儲かるたぐいの、合理的因果関係とは無縁の世界です。ただ、彼らが普通の人と違うところはチャレンジ精神があるということです。それも勇気があるからではなくそれが日常だからです。そこで戦うというか、順応しなければなりません。人間ていうのは平凡だけど、環境に適応する生物です。追加ですが、株は為替の後追いを最初していました。