ehermesのブログ

インターネット、経済、政治に興味を持っています。

大衆

大衆という言葉は非難して使っているわけじゃありません。読んでいただけるとわかると思いますが。多数派というか普通の人のことです。日本では知識層が弱く大衆文化が旺盛を極めています。政治においては民主主義があげられます。民主主義はプロの言う政治とは違った関わり方をみんながしています。原発問題や歴史認識問題が挙げられます。右か左かという単純化された二分法が用いられています。どちらに賛成という感じです。プロの政治のような複雑な問題とは趣を異にしています。一般の人が政治に関わるとはこういうことです。自分の嗜好を表現する感じでカレーが好きか、ラーメンが好きかという感じです。日本の政治はこの民主主義を大きな駆動力としています。民主主義で右に行ったり左に行ったりと周遊している感じです。そこら辺がポストモダンポストモダンたるゆえんでしょう。経済の世界ではこの大衆の行動はバブルとなって現れます。バブルは現代社会の蹉跌ではなく、本質的に備わったものです。みんなが同じ方向、行動をとるために起こる現象です。理性があればこのような現象は起こりません。アメリカはバブルがないと成立しない経済になっています。日本は拒絶感が強いですが、その分停滞を招いています。

 このような大衆行動たる民主主義やバブルと高度な知性の活動を区別するのは間違いです。大衆文化だけの社会や知性だけの社会は存在しません。両者が混在し、ある面でどちらかがひょっこり頭を出すのだと思います。両面あって人間の社会です。宗教家が大衆に対する態度と自分の内面性とを自然と共存させているように。近代は両者を分離してしまいましたが、本来の人間のあり方ではないのでは。