ehermesのブログ

インターネット、経済、政治に興味を持っています。

雑感

保守の勢力が民主主義ではリーダーシップをとっている。マスコミを始め、論壇でも向かいところ敵なしだ。民主主義と政治は分けるべきだ。両者は同一視されるが異なった特色を持っている。民主主義は国民と政治家との合意で、比較的単純なイシューをテーマとしている。原発反原発や、歴史問題、2大政党制などである。右か左かのどちらかと手を挙げる選択を基調としている。政治の専門家でない国民にも興味が持て、参加できる形をとる。政治とは政府、政治家が実際の社会の一部分としての活動である。社会保障、安全保障、外交、経済政策様々である。保守は民主主義では主流になっているが、政治で何ができるかはまだ未知数で、今模索の最中である。歴史問題は民主主義では盛んに議論されているが、外交上どういう意味を持てるかはまだはっきりしない。日本人は外交に興味をもつことが少ないところを保守が歴史問題という形で提起した。微笑ましい限りだ。

 経済状況は小康を保っている。大企業は経費削減し黒字化し、中小企業は我慢するということで何とか生活している。これは世界の工場から次の段階に移った時の日本人の対応の成果である。しばらくはこの状態が続くと思う。TPPは世界の分業体制を再編成するもので、日本にもその影響が伝わってくると思う。日本は機敏にそれに対応するだろうか。僕はそう思わない。動きは鈍いだろう。海外からの輸入品に席巻され、本当に危機感を持った時に動くだろうと思う。日本人は本来のんびりした民族だが、なんか危機にあった時の瞬発力は強い。デフォルトもそうだが、本当に追い詰められた時大きな改革を推し進めるだろう。ここ2,30年は穏やかかな社会になるという確信は持てない。

 今の政治状況は保守のおかげで海外に目が向いている。10年ぐらいはこの状態が続くだろう。その後は国内に目が行くと思う。老人の問題と少子化の問題だ。無年金の人が増えその対応に追われる。次の次の選挙はこのテーマが中心になるのでは。政治主導の政策では、対応しきれないのは明らかだ。荒っぽすぎて実用に耐えない。官僚の考えで進めるしかない。政治は官僚の意見をいち早く聞き取った勢力が主導権を握る事になる。自民党と新しくできる野党だが、官僚とのパイプは大きくすべきだ。少子化は超長期の問題だ。移民政策が対策の中心になると思うが、50年、100年に渡るスパンでの政策立案が必要だ。今は保守の人達によって生活とはあまり関係ない分野が注目されているが、10年も経つと生活中心の政治になると思う。