円相場

今まで円ドル相場は一方向の動きをしていまして、適当なレンジというのが設定されていません。日本の企業は我慢強いと思います。政府は円高になるたびに行き過ぎた円高で、適当に安定するのがいいと発言しています。そういう意味では今まで常に直近は行き過ぎた円高と行ってきたわけです。企業にとってもそのことは実感を持って受け止められました。今回円安となり政府は小躍りしているわけです。それでは政府企業の望む望ましいレンジとはどのくらいでしょうか。輸出企業はなるたけ安く。対して輸入企業はなるたけ高く。これは当たり前です。これでは日本にとって望ましいレンジがわかりません。政府がある程度想定しなければなりません。そうしないと市場も対応のしようがありません。情報がないと市場は暴れ始めるわけです。ま、設定レンジを知っていてもその通りになるかどうかはわかりませんが。でもプロのトレーダーはそのことを配慮し対応します。去年は石破さんが80から90円だといっていました。Ｇ２０を経験して、政府が市場に介入することを禁止しましたので、現在はその手の発言は御法度です。しかし政府の市場関係者はそれとなく望ましいレンジを市場に伝える必要はあると思います。黒田さんには次の会見でそのあたりを期待したいものです。