ehermesのブログ

インターネット、経済、政治に興味を持っています。

アベノミックスと歴史認識

両者は安倍政権の大きなテーマです。アベノミックスは金融市場、為替市場と株式市場を動かして実体経済に影響を与えようというものです。円安になったおかげで輸出企業の会計上の景気が良くなり、それが城下町を潤しています。輸入企業は苦戦を強いられているのですが、それは薄く広く負担することで心理的な影響を軽便しています。それに政策的なインフレ誘導が加わります。企業は製品を値上げすることで、収益が向上します。労働者全体の賃金まで浸透するかは不透明です。不透明というよりは全体が潤うのは無理ではないでしょうか。大企業である輸出企業がインフレ対策として自社の労働者の賃金をインフレ分上げるだけだと思います。つまり全体に恩恵が行き渡るとは考えられないのです。為替により輸出企業と公共事業を請け負う企業が選択的にうるおいます。日本全体が対象でないということが今回の趣旨です。昭和の時代のように日本全体の経済を動かすことはできません。大きな物語ではなく小さな物語なわけです。歴史認識についてもそれは当てはまります。一部の興味を持っている人たちは強力に支持しました。多数の国民はそれほどでもありません。集団的自衛権憲法改正の支持率を見てもわかります。日本全体で連帯を持って支持できるシロモノではありません。この小さな物語が安倍政権の特色となっています。安倍さんが悪いのではないでしょう。安倍さんは時代の風をスナヲに受けて育った、卓越した感性を持つ政治家だと思います。時代の風が小さな物語になってしまうのです。政治、政府が日本社会の一部になった証拠です。ポストモダンの時代を日本は生きているのです。政府が日本全体のことを考えているという考えは捨てねばなりません。政府もひとつの日本の社会内のコミュニティーなのです。