ehermesのブログ

インターネット、経済、政治に興味を持っています。

思想とは

思想とか哲学とかは実社会から一番遠いところにあるものだと考えられています。カントが毎日同じ時間に散歩して時計代わりになったとか。しかし、歴史というものに興味を持ち古い時代を観察してみると思想と社会は密接な関係にあることがわかります。古代、中世は宗教が発展し、というか宗教しかなく、宗教家が考えたものの見方が人々を支配していました。天国の実在や永劫回帰の思想などです。宗教というのは人間の活動の未分化な状態で種々なものの萌芽を含んでいるのですが。近代になると自由という思想が一世を風靡します。自由とは自然科学の新しい事実を発見したことにより変化がとうとうという概念です。それが社会を変えることになり革命が起こり市民社会が成立しました。これも孤独で特殊な思想家が小さな頭の中で考えた自由という概念が社会に広まり、そういうことを思い立った人には思いもよらない展開をしたのでした。現在はポストモダンの時代といわれています。動物化ともいわれますが、人間は感情を中心になり立っているという考え方です。知性はどこに行ったのかというと、感情を把握する手段となり表には出なくなります。現代は大衆消費時代です。多くの優秀な人が大衆が求めるものを必死になって探している時代です。儲かるからです。まさしくポストモダンという時代にふさわしいのではないでしょうか。ここでも知性とか理性というものはツールとして使われ価値観の表には出てきません。

 

追伸 この場合思想家と大衆の関係はどうだったでしょうか。宗教の場合は尊敬されていました。きわめて良好な関係だと思います。近代では啓蒙思想というものが考えられました。両者をつなぐブリッジのようなものですね。この啓蒙思想を通して両者はコミュニケートを取り合いました。ポストモダンの時代はどうでしょうか。まだ不明ですが、激しくやり合う場面もあるのかもしれません。啓蒙思想のようなものはビジネスマンのホワイトカラーが担うのでは。